自我インフレーション
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/09 10:02 UTC 版)
集合的無意識の作用点である元型は、膨大な心的エネルギーを備えることがあり、元型の作用があまりに強く、自我が十分に自分自身を意識して確立していない場合、自我は、元型の作用像を自分自身の像と混同し、元型の像に同一化することがある。 例えば、英雄の元型に自我が同一化するとき、自我が自分をどのような役割と考えているかによって、自分自身の認知像の形にヴァリエーションがあるが、いずれにしても、自分が非常に大きな力・権力を持ち、偉大な存在であると錯覚する事態が生じる。これを自我インフレーションと言うが、集合的無意識は、ある場合には、無限のエネルギーを持っているように見えることがあり、その結果、自我のインフレーションは極端化し、自分こそは、世界を変革する英雄であり、偉大な指導者であるなどの妄想的な錯覚が生じることがある。
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