聖書中の賢者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/26 04:25 UTC 版)
キリスト教において賢者は、特に『マタイによる福音書』(2:1-13) に登場する占星術の学者たちを指す。英訳聖書では wise men、ラテン語訳聖書では magi(いずれも複数形)。星を見てキリストの降誕を知り、東方から贈り物を持ってやってきた。新共同訳聖書では「占星術の学者たち」と訳しているが、博士、賢者などと訳すこともある。福音書に人数は書かれていないが、贈り物の数から伝統的に3人とされる。「東方の三博士」あるいは「東方の三賢者」。旧約聖書でもエジプトのファラオの側近に賢者や呪術師、魔術師がおり(出エジプト記 7:11)、モーセの奇跡に対抗する。ここで賢者、呪術師、魔術師といった言葉が使われているが、全員同じ術を使うので区別されていないようである[独自研究?]。バビロンの王ネブカドネツァルは、占い師、祈祷師、まじない師、賢者に、自分の見た夢を説明させようとしている(ダニエル書 2:2)。『イザヤ書』には「ファラオの賢者、参議ら」という言葉が見える (19:11)。 聖書中に登場する賢者は、主に周辺の異教徒の国で宮廷に仕えていた知識人を指すようである[独自研究?]。参議、呪術師、魔術師などと並べられているが、その区別ははっきりしない。ラテン語訳新約聖書に使われた magi は、魔術師(英語: magician)の語源である。 詳細は「マギ」を参照 中世ヨーロッパのキリスト教国の人々から、偉大な錬金術師にして賢者と認識されていた人物に、ラテン名ゲーベル(ジャービル・イブン=ハイヤーン)がいる。彼はアッバース朝5代目カリフに仕えた宮廷学者である。非ユダヤ教が非キリスト教と変わっているところはあるものの、聖書中の賢者像と変わっていない。
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