結合形成のエネルギー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 08:30 UTC 版)
「N-結合型グリコシル化」の記事における「結合形成のエネルギー」の解説
糖タンパク質には2つのタイプの結合が関係している。糖鎖の糖残基の間の結合と、糖鎖とタンパク質を連結する結合である。 糖鎖内の糖はグリコシド結合で互いに連結されている。これらの結合は典型的には糖分子の1位と4位の炭素の間で形成される。グリコシド結合の形成はエネルギー的に不利であり、そのため2分子のATPの加水分解と共役している。 一方、糖鎖のタンパク質への結合にはコンセンサス配列の認識が必要である。N-結合型糖鎖はほぼ常に、Asn-X-Ser/Thrコンセンサス配列中のアスパラギンの窒素原子に付加される。Xはプロリン以外の任意のアミノ酸である。 動物細胞では、アスパラギンに付加される糖鎖はほぼ必ずβ結合型N-アセチルグルコサミン(GlcNAc)である。このβ結合は上述した糖鎖構造中の糖の間の連結と類似している。アノマー炭素は糖のヒドロキシル基に付加される代わりに、アスパラギンのアミドの窒素に付加される。この連結に必要なエネルギーは糖-リン酸結合の切断から得られる。
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