結像方式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/17 10:17 UTC 版)
「共焦点レーザー顕微鏡」の記事における「結像方式」の解説
共焦点レーザー顕微鏡では、レーザービームが光源の開口部から発せられ、対物レンズで標本に焦点を結び、その標本の発する蛍光を得る。蛍光とレーザーの反射光の混合した光が対物レンズによって再度集められる。その混合した光はビームスプリッターによって分離され、レーザー反射光は素通しして蛍光だけを検出装置に送り込む。ピンホールを通った蛍光は光検出装置(光電子増倍管やアバランシェ・フォトダイオード)が検出し、光の信号を電気信号に変換してコンピュータに記録する。 検出装置のピンホールは焦点のあっている位置から発せられる蛍光以外の光が内部に入るのを防ぐ。結果として厚みがある試料において、従来の顕微鏡よりも鮮明なイメージが得られ(光学的なスライス像)、厚みがない試料においても理論上若干分解能の向上したイメージも得られる。 レーザーは試料を走査していき、最終的に全体の画像を得る。各ピクセルの明るさは通常得られた蛍光の強さにほぼ比例する。ビーム走査はサーボ制御のミラーで行われる。この走査法は反応遅延が小さい。走査速度を遅くすればノイズが少なく高解像度のイメージが得られる。顕微鏡のステージを上下させることで複数の焦点面から情報を集められる。複数の焦点面の二次元画像を重ね合わせることで、コンピュータは標本の三次元画像を作成することができる。
※この「結像方式」の解説は、「共焦点レーザー顕微鏡」の解説の一部です。
「結像方式」を含む「共焦点レーザー顕微鏡」の記事については、「共焦点レーザー顕微鏡」の概要を参照ください。
- 結像方式のページへのリンク