経典での記述
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/03 07:42 UTC 版)
パーリ経典 中部44『有明小経』より。ブッダのもとで出家して開悟し、阿羅漢となった比丘尼ダンマディンナーが在家時の元夫ヴィサーカからの質問に答える。 「尊女よ、諸々の行(saṅkhārā)にはいくつの種類があるのでしょうか?」 (Kati panayye saṅkhārāti?) 「友ヴィサーカよ、諸々の行には、三つの種類があります。身行(kāyasaṅkhāra)、口行(vacīsaṅkhāra)、心行(cittasaṅkhāra)です。」(Tayome āvuso visākha saṅkhārā: kāyasaṅkhāro vacīsaṅkhāro cittasaṅkhāroti. ) 「それでは、尊女よ、身行とは何であり、口行とは何であり、心行とは何でありましょうか?」 (Katamo panayye kāyasaṅkhāro, katamo vacīsaṅkhāro, katamo cittasaṅkhāroti? 「友ヴィサーカよ、実に、息の出入りが身行です。尋伺が心行です。想と受が心行です。」(Assāsapassāsā kho āvuso visākha kāyasaṅkhāro. Vitakkavicārā vacīsaṅkhāro. Saññā ca vedanā ca cittasaṅkhāroti. ) また、『大般涅槃経』は以下のように記している。 そこで尊師は、チャーパーラ霊樹のもとに念じて、よく気をつけて寿命の素因(潜勢力)を捨て去られた。尊師が寿命の素因を捨て去られたときに、大地震が起こった。人々を驚怖させ、身の毛をよだたせ、神々の天鼓は破裂した。そこで尊師は、その意義を知って、そのときこの感興のことばを発せられた。―― 「量られ、また量られない(身の成立する)もとである〈生存の素因〉を、聖者は捨て去られた。 みずから内心に楽しみ、精神統一をして、殻のような自己の成り立つもとを破壊した」と。
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