素数とのアナロジー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/06/12 02:35 UTC 版)
「プラクティカル数」の記事における「素数とのアナロジー」の解説
プラクティカル数に興味が集まっている理由の一つに、素数との類似性がある。実際、ゴールドバッハの予想や双子素数の予想はプラクティカル数に対しては知られている(すべての偶数は2つのプラクティカル数の和で表せる。x-2, x, x+2がすべてプラクティカル数である三つ組みが存在する)。ギウゼッペ・メルフィはプラクティカル数であるフィボナッチ数が無限に存在することを示したオンライン整数列大辞典の数列 A124105。フィボナッチ素数が無限に存在するかはまだ未解決問題である。Hausman & Shapiro (1984)は正の実数xに対して、[x2,(x+1)2]の範囲に少なくとも一つのプラクティカル数が存在することを示した。これは素数に対するルジャンドル予想(未解決)である。 p(x) を、x以下のプラクティカル数の数とする。Margenstern (1991)は、 p(x) は cx/logx に漸近すると予想した( c は定数)。この形は素数定理の素数の個数と似ており、Erdős & Loxton (1979) がプラクティカル数の整数内での濃度が0であることのより強い主張である。Saias (1997)はその定数について、 c1 と c2を適切に設定することで c 1 x log x < p ( x ) < c 2 x log x {\displaystyle c_{1}{\frac {x}{\log x}}<p(x)<c_{2}{\frac {x}{\log x}}} となることを証明した。 Weingartner (2015) はモルゲンシュタインの予想を以下のように証明した。 p ( x ) = c x log x ( 1 + O ( log log x log x ) ) {\displaystyle p(x)={\frac {cx}{\log x}}\left(1+O\!\left({\frac {\log \log x}{\log x}}\right)\right)} この定数 c {\displaystyle c} はによって与えられる。 c = 1 1 − e − γ ∑ n practical 1 n ( ∑ p ≤ σ ( n ) + 1 log p p − 1 − log n ) ∏ p ≤ σ ( n ) + 1 ( 1 − 1 p ) , {\displaystyle c={\frac {1}{1-e^{-\gamma }}}\sum _{n\ {\text{practical}}}{\frac {1}{n}}{\Biggl (}\sum _{p\leq \sigma (n)+1}{\frac {\log p}{p-1}}-\log n{\Biggr )}\prod _{p\leq \sigma (n)+1}\left(1-{\frac {1}{p}}\right),} ここで、 γ {\displaystyle \gamma } はオイラー・マスケローニ定数であり、 p {\displaystyle p} は素数である。この結果、 1.311 < c < 1.693 {\displaystyle 1.311<c<1.693} であり、プラクティカル数は素数に比べて31.1% から 69.3% 多いことがわかる。
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