簡単な観察
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/27 00:48 UTC 版)
最初で最小で唯一奇数の素数の間隔は、唯一の偶数の素数である 2 と最初の奇数の素数である 3 の間の1である。他の素数の間隔はすべて偶数である。値 2 の間隔が連続しているのは素数 3, 5, 7 の間の間隔である g2 と g3 の1組だけである。 任意の整数 n に対して、n の階乗(n を含む n までの全ての正の整数の積)を用いると、数列 n ! + 2 , n ! + 3 , n ! + 4 , … , n ! + n {\displaystyle n!+2,n!+3,n!+4,\ldots ,n!+n} において1番目の項は2で割り切れ、2番目の項は3で割り切れ、これが続く。よって、これはn − 1個の連続した合成数の数列であり、長さがn以上の間隔を与える隣り合う素数の間の連続した整数の列(の全体あるいは一部)になる。このことから隣り合う素数の間隔にはいくらでも大きいものが常に存在すること、すなわち、任意に与えた整数Nに対して gm ≥ N となる添字mが常に存在することが分かる。 しかし、n個の数の素数の間隔は、n!よりもずっと小さい数で生じることがある。例えば、素数の間隔が14よりも大きい最初の場所は523と541の間であるが、その一方で15!は1 307 674 368 000という非常に大きな数である。 素数の平均間隔は整数の自然対数が大きくなるにつれて長くなり、したがって関係する整数と、これに対する素数の間隔との比は小さくなる(漸近的に0になる)。これは素数定理の結果であるヒューリスティックな観点から見ると、自然対数に対する間隔の長さの比が固定の正数k以上である確率はe−kであると予想される。結果として比は任意に大きくなる。実際、整数の桁数に対する間隔の比は際限なく増加する。これはエリック・ウェストジンティウスによる結果の帰結である。 逆に、双子素数の推論は、無限に多い整数nに対してgn = 2を仮定している。
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