第8回ジャパンカップ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/24 05:47 UTC 版)
「ペイザバトラー」の記事における「第8回ジャパンカップ」の解説
当時の日本の中長距離路線はオグリキャップ、タマモクロスという芦毛二騎の絶対的な主役がいた。第98回天皇賞ではタマモクロスがオグリキャップを破っており、ジャパンカップはこの2頭の再戦の場となっていた。それゆえ、日本のファンは「オグリの逆襲かタマモがまた勝つのか」というムードになっていた。また、外国馬は凱旋門賞を勝ってきた欧州の名馬トニービンも来日し、「世界のトニービンでもタマモなら勝てるのではないか」というファンもおり、この3頭の決着になるだろうと予想されていた。 そのなかでペイザバトラーは外国馬ということである程度は注目されていたものの、前述3頭に比べると単勝9番人気と評価は劣っていた。 レースでは後方待機策をとり、直線に向くと大きく内に切れ込んで先に抜け出したタマモクロスを離れた位置から差して先頭に立つ。これに対しタマモクロスが外から内へ切り込んでペイザバトラーに馬体を併せようとしたが、ペイザバトラーは更に内に切れ込む策を選択し、馬体を併せ損なったタマモクロスは差を詰めることができずそのままペイザバトラーが優勝した。ペイサバトラーの斜行は進路妨害にはあたらなかったが、騎手のクリス・マッキャロンは戒告の処分を受けた。マッキャロンはこれはあらかじめ想定していた作戦であり、「瞬発力と勝負根性を持つタマモクロスとは馬体を併せないようにしないといけない」と考えていたと後に語っている。マッキャロンは第98回天皇賞はじめ東京競馬のレースVTRを片っ端から見ていて、関係者に「敵は日本の芦毛2頭(タマモクロスとオグリキャップ)」と答えていたと言う。敗れたタマモクロスの小原伊佐美調教師は「マッキャロンは本物の勝負師だ」と称賛している。
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