第5幕 モンフォールの宮殿の大広間
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「シチリアの晩鐘 (ヴェルディ)」の記事における「第5幕 モンフォールの宮殿の大広間」の解説
終幕は豊かな地方色を醸し出す三曲のナンバーから始まる。合唱とファンファーレの後、アンリと公女の華やかな婚礼の場面になる。続いて捧げられた花束を抱いたエレーヌがシシリエンヌ「ありがとう。若き友よ」とボレロ調の有名なアリアを歌う。次いでアンリが「遠くに風がそよぎ」歌う。そこへプロシダが現れて、漸くフランス軍の防御が手薄になったので、今宵の婚礼の鐘の音を合図に、フランス人の虐殺が始まると告げる。憎悪をたぎらせるプロシダはエレーヌのアンリへの愛を知るとエレーヌを詰る。エレーヌは大量殺戮が起きるのを知ると恐怖に慄く。公女は死んだ兄の幻影ガちらつくと、アンリをこの場から逃がそうとする。事情を知らないアンリは別れるぐらいなら、一緒に死のうと強く抱きしめる。アンリが三重唱の口火を切って「避け難き運命よ」を歌うと、エレーヌは祭壇に進むのを拒み、事態の進行を遅らせようとする。同志との約束の板ばさみになった公女は、ついにアンリと行動を共にする決意を固める。アンリが席を外した隙に、プロシダが近づいてエレーヌに鐘を合図に蜂起が始まると伝える。エレーヌは戻って来たアンリに、結婚式を中止して欲しいと懇願するが、アンリは蜂起の計画を知らないので憤激する。三重唱の最後は「私を騙したな!裏切り者」で最後のストレッタとなり主要人物の対立が再び浮き彫りになる。総督は二人が手を結び合わせたとき、「鐘よ鳴り響け」とプロシダが叫ぶ。夕べの鐘を合図に武装したシチリア人たちが乱入し、フランス人に襲いかかるのだった。
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