第4番 ヘ長調
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/06 22:10 UTC 版)
「前奏曲 (フォーレ)」の記事における「第4番 ヘ長調」の解説
新鮮な響きと斬新な和声を特徴とする。ほとんど継続的な変ロ音の回避と見せかけの転調によって、旋法的かつ民謡風な明るい旋律が生み出される。ネクトゥーは、調性と旋法性の混じり合った語法について、フォーレの弟子筋に当たるモーリス・ラヴェルの初期の作風との関連を指摘している。 フランスの作曲家ダリウス・ミヨーは前奏曲第4番について、「和声的工夫と用いられている手法の簡潔さにおいてまさに傑作である。」、「この曲の最初のページには、類のない透明感の中に、完成の域に達したフォーレの芸術のすべてが凝縮されているかのようだ。旋律性豊かな対位法と和声が均衡を保つこのような音楽の美しさは、バッハの世界を想起させる。」と絶賛している。 なお、前奏曲第4番は、『マスクとベルガマスク』(1919年初演。現在知られる形は同名の管弦楽組曲作品112)の「メヌエット」に転用されている。 (前奏曲第4番第8小節 - 10小節目) (『マスクとベルガマスク』から「メヌエット」第13小節 - 17小節目)
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