第3世代-対象の拡大
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 04:22 UTC 版)
「クルー・リソース・マネジメント」の記事における「第3世代-対象の拡大」の解説
1990年代になると、CRMは世界中で導入されるようになった。1990年代初頭になると、CRMの範囲を拡張した第3世代のCRM訓練が登場した。客室乗務員や、ディスパッチャー(運航管理者)、整備士といった運航に関わる様々な職種・部門がCRMの対象となり、安全に対する組織文化の影響を含め、システムとしての航空の特性を反映した訓練が始まった。 いくつかの航空会社は、運航乗務員と客室乗務員による合同CRM訓練を開始した。後の研究では、運航乗務員と客室乗務員とのコミュニケーション障壁を解消し、より良いチームワークを構築する上で、合同CRM訓練は有用であるという報告もなされている。 そのほか、よりパイロットが効果的に役割を果たせるよう特定のスキルや行動を重視する試みが見られた。操縦室の自動化に対応したCRM訓練を導入した航空会社や、リーダーシップに特化した新人機長向けのCRM訓練プログラム開発した航空会社もあった。 第3世代のCRMにおいてクルーの概念が拡張されたが、一方で、操縦室内の雰囲気を改善することがCRMの目的であるかのように捉えられるようになり、ヒューマンエラーの低減という本来の焦点が徐々に曖昧になっていった。
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