第四折
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/17 21:00 UTC 版)
文科挙・武科挙が行われている頃、王鎮は皇帝から文武の状元を二人の娘の婿にすることを命ぜられた。このことを王瑞蘭と蔣瑞蓮に伝えたところ、瑞蘭は蔣世隆と結婚していることを述べて貞節を守るために拒絶する。また、瑞蓮も兄の蔣世隆が殿試に及第した暁には瑞蘭と結ばせてほしいと訴える。しかし、王鎮は君命であるとして意に介さず、仲人へ二人の娘の肖像画を届ける。 蔣世隆と陀満興福は共に揃って文科挙・武科挙を状元で及第し、王鎮の執事と仲人から結婚を申し込まれた。そして、文状元(蔣世隆)は既に招商店で結婚をしていることを理由に断ったが、武状元(陀満興福)は承知したことを王鎮へ報告した。文状元が結婚を断った理由を聞いた王鎮は、蔣瑞蓮や王瑞蘭の話と符合することから、文状元が蔣瑞蓮の兄・蔣世隆ではないかと推測する。そのため、王鎮は文状元を宴会に呼び、会場の簾の後ろに蔣瑞蓮を座らせて兄かどうかを確かめさせようと考え、その宴席に司馬の張都督をよび、今までのあらましを伝える。宴席の中で、なぜ妻を取らないのか、また、契った妻の名や王尚書なる人物が妻と自分を引き離したことを、蔣世隆は述べた。その様子を簾の裏から見ていた蔣瑞蓮は兄であることを確信し、簾の裏から現れて兄に挨拶をした。そして、私の姉もこの王鎮の屋敷にいることを告げ、王瑞蘭が王鎮の娘であることを明かした。 そして、蔣世隆は招商店での契りを果たして王瑞蘭と結婚をし、陀満興福は蔣瑞蓮と結婚をした。この話を聞いた皇帝は、蔣世隆と王瑞蘭が結婚した後にお互いに節操を持し、重婚を拒絶したものの、二人が再び結ばれたことを祝い、かつて叛徒として族滅した陀満興福の父への罪は誤りであったことを謝罪する詔を出すと同時に、蔣世隆を開封府尹に任じ、妻の王瑞蘭を懿徳夫人に封じ、陀満興福は父の職である昭勇将軍を世襲し、蔣瑞蓮を順徳夫人へ封ずる詔を出した。
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