第六世代とその後
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/23 21:16 UTC 版)
近年、国による検閲の影響もあり、アンダーグラウンドでの映画ムーヴメントが生まれている。これらの映画は短期間に低予算で撮られ、イタリアのネオレアリズモにも似てロング・テイク、手持ちキャメラ、周囲の音を利用するなど、ドキュメンタリータッチで制作されている。多くの映画は、国際投資をともなう合弁事業やプロジェクトである。主な第六世代の監督には王小帥(『冬春的日子』『北京の自転車』)、張元(『北京バスターズ』『東宮西宮』)、賈樟柯(『一瞬の夢』『青の稲妻』『プラットホーム』『世界』)、そして婁燁(『ふたりの人魚』『パープル・バタフライ』)などがある。 第五世代と異なり、第六世代はより個人主義的で反ロマン的な生活反視点をもたらし、特に方向感覚の喪失に冒されている現代の都市生活に注目している。多くの作品は近代の資本主義市場に入ろうとしている中国をネガティブにとらえている。たとえば李楊の『盲井』は、北部中国の鉱山を舞台に、残忍な二人の詐欺師の姿を描いている。賈樟柯の『世界』はテーマパーク世界公園の舞台裏を背景に、グローバリゼーションの空虚さを描いている。 2006年には中国がアメリカ・カルフォルニアの映画製作会社「レジェンダリー・ピクチャーズ」を買収し、さらに世界から注目される映画国となった。
※この「第六世代とその後」の解説は、「中国映画」の解説の一部です。
「第六世代とその後」を含む「中国映画」の記事については、「中国映画」の概要を参照ください。
- 第六世代とその後のページへのリンク