端角阿部流
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 04:58 UTC 版)
△持ち駒 なし 9 8 7 6 5 4 3 2 1 王 桂 銀 金 金 桂 香 一 香 飛 二 歩 歩 歩 歩 歩 角 歩 歩 三 歩 銀 歩 四 歩 五 歩 歩 歩 歩 銀 歩 六 角 歩 金 歩 歩 七 玉 飛 八 香 桂 銀 金 桂 香 九 ▲持ち駒 なし 図は▲9七角まで阿部流端角例1 △持ち駒 歩 9 8 7 6 5 4 3 2 1 王 桂 金 金 桂 香 一 香 銀 飛 二 歩 歩 歩 歩 歩 歩 三 歩 歩 銀 歩 角 四 桂 桂 五 歩 歩 歩 歩 銀 歩 六 角 歩 金 歩 歩 七 玉 飛 八 香 銀 金 香 九 ▲持ち駒 なし 図は▲6五桂まで阿部流端角例2 超速3七銀vsゴキゲン中飛車穴熊銀対抗型の戦型において、後手中飛車△4四銀に対し▲5八金右~6六歩~6七金の持久戦策で、▲9六歩から▲9七角とのぞく作戦がある。阿部健治郎が考案した作戦で、阿部流(アベケン流)端角と呼ばれている。 △9一玉と穴熊に潜る手には図の通りすぐ▲9七角と端にのぞくのが急所。この端角は、相手が穴熊ならなおさら△9五歩から角を追い払いづらく、また角が遠く3一までにらんでいる。このため穴熊への左金駒組を牽制している。 この後先手陣は図のように両桂を7七~6五、3七~4五と跳ね出し、相手5三地点へ殺到する。2015年第1期叡王戦九段予選 深浦康市九段vs谷川浩司九段戦などが知られる。 したがって、△9一玉に代えて△6四歩として、前述の▲9七角のにらみを未然に緩和する順も指されている。端角に△7二銀と美濃に切り替える狙いで2016年 第74期順位戦A級の深浦康市vs渡辺明 戦などが知られるが、△6四歩には端角側も▲7七角から穴熊にスイッチすることも可能。これは2016年 第29期竜王戦2組森内俊之vs北浜健介 戦が知られる。 他に潜らず△9四歩として、▲9七角には△9五歩▲同歩△同香と仕掛ける手もある。ここでも端角側はこの順を避けて▲7七角とし、中飛車側も相穴熊△4二角型に誘導するなども指されている。 この端角戦法は得に対穴熊において効力を発揮するため、後手は8二玉型で相手の様子を見るのが得策とされており、居飛車側もこの場合には▲9六歩~▲9七角にかえて▲6五歩とする変化も指される。
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