立売人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 05:48 UTC 版)
1960年代まで、梅田駅など主要駅の改札口周辺では、俗に「立ちんぼ」と呼ばれる割烹着姿の年配の女性(女性たちは自らを「立売人」と称していた)たちが回数券を1枚ずつ切り取り、乗客にバラ売りしていた。当時の回数券は現在のような回数カードではなく同じ額面の乗車券を11枚綴りにした紙製の冊子で、価格は額面の10回分の価格であったため、額面通りの価格で1冊11枚をすべて売ると1回分の運賃が女性たちの収入となっていた。 切符を買う際、窓口や券売機の前で並ぶ手間が省けることから利用客は多かったようで、最大で200名くらい見られた模様。 ただ、これらの行為はダフ屋行為に当たり迷惑防止条例違反であることもあり、大阪市が万博開幕を前にそれら立売人の女性たちを一斉に締め出したことで、1970年代に入るとそれら女性たちの姿は見られなくなった。 また、立売人対策、駅業務自動化などの理由で1968年12月17日発売分から回数券が使用前切り離し無効になった。 立売人は消えたが、回数券のバラ売り自体は、その後回数券がカード化されるまで金券ショップで多く見かけられた(1984年 - 1989年)。
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