福音主義神学の主旨
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/27 08:36 UTC 版)
福音主義神学は一方では歴史学の方法論を用いて歴史的問いに取り組んでおり、他方では古典文献学の方法論による聖書釈義をおこなっている。加えて、教会の諸活動に対応する実践神学において、心理学、社会学、教育学と他の人文科学諸分野の方法論を用いて取り組んでいる。さらに、キリスト教信仰と道徳、倫理という根源的問いを幅広く取り上げている。組織神学において、哲学と自然科学と常に対論をおこなっている。その場において、絶え間のない学問的検証がおこなわれている。福音主義神学は牧師を目指す神学部の学生たちに必要となる理論的学識を伝えることによって、組織としての教会に仕える。しかしながら、福音主義神学は教会を批判しながら対峙する働きを持ち、単なる教導職には甘んじない。これこそが、ドイツ語圏の福音主義神学が神学校ではなく、国立大学神学部でおこなわれる理由の一つである。神学部の教員たちは教会に従属するのではなく、常に教会から独立した存在でなければならない。
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