祈祷の意義とは? わかりやすく解説

祈祷の意義

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 05:13 UTC 版)

祈り」の記事における「祈祷の意義」の解説

キリスト教における祈祷は、神への賛美を本来的な形とする。祈願・罪の告白等も、究極にはそれによって神の栄光顕わされることを願うのであり、現世利益は本来的なキリスト教の信仰追求するものではない。祈り意義最大のものは、永遠なる神との人格的な交わりにあるとされる。 また「絶えず祈る」ことがキリスト教では奨励されている。天使たちは神への賛美絶えことなく行っていると信じられている。これが公的な礼拝にしばしば参加すること、私的な祈祷をしばしば行うこととも解され修道士たちが寝ずの番交代しながら24時間祈祷を行う不寝修道院生む至った一方、「祈り」を霊が神に向かうことと解すると、言語化されない祈りという観点生じる。中世正教会では、「祈り文言理解せずに祈る」「祈り文言理解して祈る」「祈りを口にすることをまたず、すべての行為祈りとなっている状態」の3つの祈りの形が考えられた。第三の状態を「祈らずして祈る」といい、ヘシカズムではこれを重視し、そこに到る段階として短い祈り絶え繰り返すイイススの祈り」を奨励する。 「イイススの祈り」も参照 祈り信者意思的能動的行為である一方神学的にはすでに神の力得てその恩寵元に行われていると考えられるパウロ書簡には、祈りにおいて言語化されない思い神の霊がうめきによって表すとの考え表明されている。 祈り、とくに公的な祈りは神への奉仕考えられているが、一方でキリスト教には「神は人間奉仕を必要としない」という考えがある。また、ユダヤ教さらにはその発展であるキリスト教では、いったいに、神は人間隠れた思いをすべて知っているという観念があり、したがって祈りが行われずとも神は人間思いをすでに知っている。したがって祈りは本来的に人間の側にとって意義をもつ行為であるとも言えないことはないが、しかし、神は人間が己に立ち返って、神と交わることを喜ぶとされる。かつ祈りによって人間は神に近づき、神との絆さらには共に祈る者としての他の人間との絆を更新することができると考えられている。

※この「祈祷の意義」の解説は、「祈り」の解説の一部です。
「祈祷の意義」を含む「祈り」の記事については、「祈り」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「祈祷の意義」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「祈祷の意義」の関連用語

1
4% |||||

祈祷の意義のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



祈祷の意義のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの祈り (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS