社会奉仕委員会と各個教会の関係について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/14 16:13 UTC 版)
「各個教会主義」の記事における「社会奉仕委員会と各個教会の関係について」の解説
各個教会主義について南部バプテスト連盟における社会奉仕委員会を例に取って考察する。南部バプテスト連盟の社会奉仕委員会は当初禁酒運動に集中して活動を行っていたが、禁酒法と呼ばれる連邦憲法修正第18条が批准されて以降は世界平和、人種関係、経済秩序といった社会的問題にも関心が向くようになった。社会奉仕委員会はこれらの問題に対して貢献することを目指していたが、それと同時に各個教会の自由の原則にも配慮する必要があった。社会奉仕委員会は個人主義との対立はしないことを表明した上で禁酒、ギャンプルの忌避、安息日の遵守などに関しては明確な立場を表明した。ただし平和、人種、労働といった社会的問題に関しては一般的な当たり障りのない内容にとどめられていた。 活動方法としても各個教会の一致が困難な問題に関しては大きく活動が制限されたことや、委員の選任も各州からバランスよく、著名な牧師たちからすることが多かったが、社会奉仕委員会の活動に適した能力や関心を持った委員ではない場合もあり、予算不足もあり社会奉仕委員会としては具体的な活動はもとより社会的問題に関する十分な議論を行うことも困難であったため活動の大半は年次報告書の作成であった。1947年には社会奉仕委員会が常設化され、予算の増額もされたのに合わせて活動の幅を広げる努力がなされたが上記の根本的問題は依然として社会奉仕委員会の制約条件となった。
※この「社会奉仕委員会と各個教会の関係について」の解説は、「各個教会主義」の解説の一部です。
「社会奉仕委員会と各個教会の関係について」を含む「各個教会主義」の記事については、「各個教会主義」の概要を参照ください。
- 社会奉仕委員会と各個教会の関係についてのページへのリンク