示準化石の条件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/02 09:12 UTC 版)
(大抵は)現生していないもの。 短い年代によって形態に変化が生じたもの。地質時代ごとに形態が異なっていることにより、逆にその形態から地質時代を決定することができるようになる。 様々な環境に適応でき、分布領域が広く、かつ多数発見されるもの。分布が狭いものでは、他地域と比較ができない。個体数が少なく、発見の頻度が少ないものも役に立ちにくい。 したがって、示準化石には(保存性のよい)殻を持ち、個体数の多い小型の動物、二枚貝や巻き貝、あるいは甲殻類等が多い。三葉虫(古生代)やアンモナイト、三角貝(中生代)などは、いずれも広く分布し、多くの属種に分化したことが明確であることから、それぞれの時代を象徴する示準化石としてよく知られている。古生代については、腕足類も示準化石として利用される他、大型の有孔虫であるフズリナ、筆石なども広く利用される。新生代ではほ乳類、貨幣石などがあげられる。 浮遊性有孔虫に代表される微化石も、示準化石として用いられる。これらは、アンモナイト等の大型化石に比べ、岩石中に見いだされる個体数がはるかに多く(拳大の試料中に数百から数十万個)、大型化石を含まない岩石からも発見されることが多いため、示準化石としてより有用である。最近では、放散虫、珪藻、石灰質ナノプランクトンなどの海生の浮遊生原生生物が地質年代決定の際に用いられる。
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