破片式地雷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 07:42 UTC 版)
破片式地雷は対人地雷の一種で、手榴弾などと同様に爆発時に破片をまき散らすことで、作動させた本人だけでなく周囲の人間を巻き込んで殺傷するように設計されている。 通常の爆風型地雷では一個につき一人しか殺傷できないのに比べると殺傷効率が高いが、破片をまき散らす必要があるため、後述の跳躍地雷以外は地上に露出する形で設置される。 手榴弾本体を固定し、信管を即時起爆するものに付け替えたうえでトラップワイヤーを巻き付けることでも代用できる。詳細は手榴弾#罠用途も参照。 杭地雷 杭地雷(stake mine)とは、上記の破片式地雷の中では最も原始的なタイプで、杭の上部に地雷本体がはめ込まれている。 杭を地面に差し込む形で設置し、本体上面の信管に結び付けたトラップワイヤーで作動させる。 跳躍地雷 詳細は「跳躍地雷」を参照 跳躍地雷は、地雷本体が空中に飛び上がったのちに炸裂して破片をまき散らすタイプで、こちらは地面に信管を露出させる必要はあるものの、本体は地中に埋設することが可能である。 代表例は第二次世界大戦前にナチス・ドイツが開発したS-マインで、その効果の高さと使い勝手の良さから、戦後は東西陣営を問わずにS-マインを模倣する形で多数の跳躍地雷が開発生産された。 指向性対人地雷(指向性散弾) 詳細は「クレイモア地雷」を参照 指向性対人地雷は、前面のみに多数の鉄球を配置し、ミスナイ・シャルディン効果により扇状に鉄球を散布することで、殺傷効果をもたらすように設計された地雷である。ただし、前面以外の場所には全く危害を及ぼさない、というわけではない。 こちらはワイヤートラップか有線・無線リモコンで作動させるように設計されており、リモコン起爆式はオタワ条約の規制対象外とされている。
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