研修医と当直
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/04/03 05:39 UTC 版)
大学からほとんど給与をもらっていなかった研修医にとって、当直のアルバイトは貴重な収入源となってきた。また専門性の高い大学病院での研修とは別に、一般的な疾患に接する場面という機能もあった。 但し、日中は大学病院で勤務した上で夜間を当直に充てることになり、疲労が日常診療の妨げとなる恐れがたびたび指摘されてきている。また、診療能力の未熟な研修医が、救急医療の最前線を担うということであり、研修医自身の多くも不安を抱いたままに、単独での診療に従事しているという現状があった。 こうした問題をふまえて、厚生労働省は2004年度より研修医のアルバイトを禁じるとともに、研修指定病院に「生活の保障をすること」を義務づける政策を打ち出した。この政策により、状況がどのように変わるかが注視されているが、新たな問題も皆無ではない。 最も大きなものが、当直を担うべき医師の絶対数が増えたわけではないため、中小の病院は「当直医の確保」が輪をかけて困難となることである。特に医師の少ない地方では、病院存続に関わる問題となってきている。 また、上記のような法的規制にも関わらず、大阪・兵庫両府県の大学病院などで働く研修医のうち、98人もの多数が、別の病院などでアルバイト診療をしていたことが、厚生労働省近畿厚生局が2008年に行った実態調査で発覚している
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