研ぎ出し黒板
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 05:32 UTC 版)
研ぎ出し黒板は表面に黒板用塗料を塗布して研ぎ出し加工をしたもので、合板を素材とする木製の黒板と鋼板を素材とするスチール製の黒板がある。 明治後半 - 1945年頃迄、漆器の製法を参考として、生漆・砥粉・対馬石粉・胡粉及び、油煙・松煙墨・柿渋などの材料が使われたと考えられている。色は全て黒色だった。 1946年、戦争終結の時期であり、生漆の入手が困難であったため、代用品として、カンバイ粉・ニカワなどが使われた。しかし納得のいく製品ができなかったことから、各業者が単独で購入していた少ない資材を共同で受給することになった。これが後に全国黒板工業連盟の基盤となり、黒板のJIS化につながった。 1952年、水成岩微粉末・漆・テレピン油・サイズ・ワニス・顔料、色は黒または緑色。この様な材料がJIS規格に制定された。 1974年、良質の合成樹脂塗料の開発により、黒板用塗料も著しく品質の向上がみられたため、黒板用塗料材料のJIS規格は、水成岩微粉末・着色材・合成樹脂塗料に改正された。 現在、JIS規格(指定品目)JIS S6007研ぎ出し黒板 を製造する場合、改正後の塗料を使用することでJISマークの表示が可能となる。
※この「研ぎ出し黒板」の解説は、「黒板」の解説の一部です。
「研ぎ出し黒板」を含む「黒板」の記事については、「黒板」の概要を参照ください。
- 研ぎ出し黒板のページへのリンク