(3)直接的な病原体の媒介
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 04:11 UTC 版)
上記の病原体媒介は食物を通じた間接的なものであるが、ハエの食性によっては動物やヒトの個体の間で、病原体を直接媒介することが知られている。例えば、ヒトを含めた動物の涙から蛋白質を摂取する小型のハエをメマトイと呼ぶが、こうした食性のハエは目から目に直接寄生虫などの病原体を運ぶことも知られている。日本では線虫の一種、東洋眼虫が、雄がこの性質を示すショウジョウバエ科のマダラメマトイによって媒介されることが知られている。また、ハエの中には吸血性を持ち、健全な皮膚から血液を直接摂取して蛋白源とするものがあり、これも寄生虫などを媒介することがある。日本にもいるイエバエ科のサシバエ類による病原体媒介は、日本では知られていないが、アフリカのツェツェバエ類によって媒介されるトリパノソーマは、アフリカ諸国では深刻な問題となっている。
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