直接的な幾何学表現
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/20 17:07 UTC 版)
ある点でのスカラー曲率が正であるとき、その点の小さな球の体積はユークリッド空間での同じ半径の球の体積より小さい。一方で、スカラー曲率が負である点では、その点の小さな球の体積はユークリッド空間での場合と比べて大きい。 これをもっと定量的に表すことができる。n次元リーマン多様体 ( M , g ) {\displaystyle (M,g)} の点pでの正確なスカラー曲率をSとする。すなわち、多様体のユークリッド空間に対する半径εの球のn次元体積の比は次で与えられる。 Vol ( B ε ( p ) ⊂ M ) Vol ( B ε ( 0 ) ⊂ R n ) = 1 − S 6 ( n + 2 ) ε 2 + O ( ε 4 ) . {\displaystyle {\frac {\operatorname {Vol} (B_{\varepsilon }(p)\subset M)}{\operatorname {Vol} (B_{\varepsilon }(0)\subset {\mathbb {R} }^{n})}}=1-{\frac {S}{6(n+2)}}\varepsilon ^{2}+O(\varepsilon ^{4}).} それゆえ、この比の二階微分は、半径ε = 0で評価すると正確に負のスカラー曲率を3(n + 2)で割った量となる。 (n-1)次元の半径 ϵ {\displaystyle \epsilon } の表面について、面積は次の方程式を満たす。 Area ( ∂ B ε ( p ) ⊂ M ) Area ( ∂ B ε ( 0 ) ⊂ R n ) = 1 − S 6 n ε 2 + O ( ε 4 ) . {\displaystyle {\frac {\operatorname {Area} (\partial B_{\varepsilon }(p)\subset M)}{\operatorname {Area} (\partial B_{\varepsilon }(0)\subset {\mathbb {R} }^{n})}}=1-{\frac {S}{6n}}\varepsilon ^{2}+O(\varepsilon ^{4}).}
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