白の磯着
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/13 15:15 UTC 版)
三重県の志摩地方では、英虞湾などでの真珠養殖を欧米人に見学させる際に、上半身裸では問題があるとされ着衣が広まる。上半身は、磯シャツ(白木綿の上着)を着用。 下半身は、フゴミと呼ばれる木綿の短パンを着用。また磯ナカネと呼ばれる腰巻きでスカートを穿いているように巻き付ける。 手足を冷やさないように白足袋を履いて、白の手袋(軍手)を手にはめる。 白の磯頭巾で、耳や頭(前頭部、頭頂部、後頭部、側頭部)を覆ってたるみがないようにきちっと被る。 磯メガネ(スイムマスク)で両目、鼻など顔面を覆い、ベルトを白の磯頭巾で覆われた後頭部にかけて装着する。 水着は着用しておらず、磯着の下は白の下着を着用しており、衣服着用に頭巾を被ったまま海に潜って泳ぐ着衣水泳の格好が海女さんの定番の格好となり、夏だけでなく冬の寒い季節でも海に潜って潜水作業を行うようになった。 防寒対策として、白の下着の上から白無地の長袖体操服と濃紺無地のブルマーを着用してから、磯シャツ、ナカネを着込む場合もある。 なお、このような海女の白い磯着には、サメ避けの効果もあるといわれる。 現在、伝統的な白い磯着の海女の実演潜水ショーがみられるのはミキモト真珠島だけとなっている。
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