痛風関節炎の治療
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 04:42 UTC 版)
一般的な注意として痛風発作中はできるだけ患部の安静を保ち、患部を冷却し、禁酒する。痛風関節炎の治療手段としてはコルヒチン、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)副腎皮質ステロイドの3つが知られている。痛風発作の前兆期はコルヒチン1錠(0.5 mg)を用い、発作を頓挫させる。痛風発作が頻発する場合はコルヒチン1日1錠を連日服用させるコルヒチンカバーが有効である。コルヒチンの副作用として最も多いのが腹痛と下痢であり、嘔吐、筋痙攣がそれらに次ぐ。いずれも24時間以内に出現する。また末梢神経障害や汎血球減少症などの報告もある。痛風発作の極期には非ステロイド性抗炎症薬が有効であるが短期間に限り比較的多量を投与して炎症を沈静化させる(NSAIDパルス療法)。保険適応のある非ステロイド性抗炎症薬はインドメタシン、ナプロキセン、オキサプロジン、プラノプロフェンである。非ステロイド性抗炎症薬が使用できないときや無効例であった場合、多発性に関節炎を生じている場合などには経口にて副腎皮質ステロイドを投与する。プレドニン15〜30mgの投与を開始して1週間毎に3分の1程度に減量して3週間で中止する方法が知られている。重症例ではプレドニンを数ヶ月間投与することもある。痛風発作時に血清尿酸値を変動させると発作の増悪を認めることが多いため、発作中に尿酸降下薬を開始しないことを原則とする。
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