高尿酸血症とは? わかりやすく解説

高尿酸血症

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/01 02:53 UTC 版)

高尿酸血症
尿酸構造式
概要
診療科 内分泌学
分類および外部参照情報
ICD-10 E79.0
ICD-9-CM 790.6
DiseasesDB 5375
eMedicine med/1112
MeSH D033461

高尿酸血症(こうにょうさんけっしょう、英語: hyperuricemia)とは、ヒトの血中に存在する尿酸の濃度が異常に高い状態のことである。具体的数値としては、血中尿酸濃度が7mg/dLを超えると高尿酸血症とする。DNAの合成に不可欠な物質であるプリン体の産生過剰あるいは排泄低下がその原因である。

解説

生活習慣病として誰にでも起こりうる。体が合成する尿酸は食物由来の尿酸より数倍多いとされ、肥満が決定的な危険因子となる。プリン体の多い煮干しレバー白子などは長期にわたって大量に摂取すれば危険因子である[1]

グルコースリン酸化されてグルコース-6-リン酸となって細胞内に一時的に留まりゆっくりと解糖されるのに対して、アルコール果糖の代謝にあたっては急速に解糖が進み乳酸の大量に生成されてアシドーシスが進む場合があり[2]、尿酸の排泄や析出に影響を与え、痛風を起こすきっかけとなることがある。果糖は果物を常識的な量で摂っている分には問題ないが、工業的に作られた果糖を清涼飲料水から大量に飲むと問題が発生する懸念が否定できない。

特殊例には、先天性の原因としては、HGPRT欠損症レッシュ・ナイハン症候群)やAPRT(アデニンホスホリボシルトランスフェラーゼ)欠損症が知られている。後天性の原因としては、薬物(利尿薬アスピリン)、悪性腫瘍などがある

詳細に検討すると、高尿酸血症をおこす患者は、尿酸の排泄が低下している患者と産生が亢進している患者にわけられる。日本では尿酸排泄低下型が60%、産生亢進型が20%、混合型が20%をしめる。

ヒトを含めたヒト上科は尿酸をアラントインに分解する酵素である尿酸オキシダーゼ(ウリカーゼ)が失活している[3] ことから高尿酸血症をひきおこす[注 1]。霊長類ヒト上科を除く多くのほ乳類はウリカーゼを有しており、尿酸5-ヒドロキシイソ尿酸に酸化し、さらにアラントインに酸化・代謝することができるため先天性の原因がないかぎり高尿酸血症がおこることはない。

尿酸オキシダーゼによる代謝反応)
尿酸
全般 国立図書館




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