疑問種
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/10/09 10:01 UTC 版)
かつてイグチ科の一属として設立されたGymnogomphus 属(現在ではキヒダタケ属のシノニムとして扱われている)には、日本産種としてG. japonicus Fayod が含まれている。G. japonicus のタイプ標本はすでに所在不明である上、原記載において日本での採集場所や発生地周辺の植生などに触れられていないために、断定は不可能であるが、クギタケ属の一種ではないかとする見解がある。また、かつてオウギタケ属 (Gomphidius) の一種として記載されたG. mediterraneus Finschow は、その原記載によれば「かさに粘性を欠く」とされ、さらに原記載に添えられた子実体の原色図にはクギタケを思わせるものがある。加えて、記載文には「クギタケに比べ、胞子がやや短小であり、子実体の色調もより暗色である」というノートが付記されているところから、クギタケ属の種である可能性が考えられる。ただし、記載においてはヨウ素溶液に対する子実体や菌糸の反応が明らかにされていないので、現時点では断定することができない。
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