男子の成人儀礼について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/10/30 05:55 UTC 版)
「アベラム族」の記事における「男子の成人儀礼について」の解説
一方、男子を対象とした成人儀礼も存在する。基本的にはペニスの切開手術を受け、ヤムイモ儀礼やタンバラン(英語版)祭祀に新たに加入する思春期の少年が参加するが、儀礼は頻繁には行われないため手術を受けていない少年などが参加する場合もある。まず踊りが行われ、その後対象者が決定される。対象に選ばれた者たちは村から離れた森で生活を送ることとなり、選ばれなかった者たちは彼らの食事係に回る。隔離はおよそ2ヶ月にわたって行われ、隔離された者たちは白いスープを飲んで意図的に太るように努める。スープの原料はヤムイモで、これを一日4回飲むこととなる。隔離中の若者たちには狩りで仕留めた獲物やタロイモ、バナナも振る舞われる。その後若者たちは村へと戻って着飾り、踊りで儀礼を締めくくる。 しかし近年は儀式の苛烈さが幾らか緩和されていると見られる事例も報告されている。キリスト教の影響を受けたワセラ(Wosera)地区では隔離期間中でも夜間に限り若者の帰村が認められ、またかつて行われていたイラクサで若者たちを鞭打っていじめる慣習も見られなくなった。
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