生産戦略
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 01:58 UTC 版)
「ソニー・インタラクティブエンタテインメント」の記事における「生産戦略」の解説
PS2からは主要半導体の自社(ソニーグループ内)生産を戦略とした。他社半導体メーカによる供給と異なり、部材確保のタイミングやコストをコントロールしやすく、製品の垂直立ち上げや発売初動から安価な値付けを行うなどの演出を実現した。PS2の国内初動100万台販売やPSPの約2万円の価格など、従来のこれらの規模の製品ではあまり例のない販売実績を積み上げた。特にPSPは立上げ当初から最先端のプロセス技術を用い、高いコスト性能比や電力性能比を実現した。自社生産のメリットを活かし、コストダウンを目的としたチップシュリンク(面積縮小)や統合を積極的に進めた。PS2のEEやGSなどはそれぞれ4度、6度のシュリンクの末に初期時の約1/6の大きさになるEE+GSへと統合を果たす成功を見た。PS3のCell等も初期は90nmプロセスを用い、65nmプロセスの工場を建設し、また45nmプロセス技術開発を東芝、NECエレクトロニクスと締結するなど、先々のコストダウンを見据えたが、PS3販売の苦戦や半導体プロセス開発コストの高騰、半導体技術の進歩の鈍化のため、コストダウンは目論見通りにはいかなかった。積極的なコストダウン策による内部仕様の変更などで、上位互換性が多少損なわれたり、時には自機種向けのソフトウェアに対する互換も確保されない場合があるなど、問題点もある。半導体工場への投資は、その規模が莫大でリスクを伴う反面、成功時の実りも大きく波及効果もある。 しかし、半導体のプロセス開発コストが高騰したため、PS4のメインプロセッサの製造では他社に製造を委託している。
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