生活保護受給世帯への自動車禁止の是非
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 00:08 UTC 版)
「生活保護問題」の記事における「生活保護受給世帯への自動車禁止の是非」の解説
生活保護を受給すると、原則として自動車の所有・借用・運転が禁止される。 他者が所有する自動車を借りて運転したことを理由に保護廃止された受給者が、処分取り消しを求めて提訴した「大牟田自動車裁判」では、1998年5月26日に福岡地方裁判所は「保護廃止処分は重きに失して処分の相当性を欠く」として、保護廃止処分を取り消す原告勝訴の判決を下した(被告の大牟田市は控訴せず確定判決)。この裁判において原告団は「車の所有・借用・運転に関しては現在の法律では定義されておらず、現行の運用基準はあまりにも厳しすぎる」と批判し、制限を緩和するよう厚生省(当時)に対し運用の転換を求めた。 2020年代に入ると、地方では鉄道や路線バスの廃線・休止などにより、「生活の足」としての自動車の保有が死活問題に繋がりかねない地域も発生している。全国市長会も国に対して生活保護世帯への車の保有要件緩和を求めているが、2022年5月時点で実現していない。
※この「生活保護受給世帯への自動車禁止の是非」の解説は、「生活保護問題」の解説の一部です。
「生活保護受給世帯への自動車禁止の是非」を含む「生活保護問題」の記事については、「生活保護問題」の概要を参照ください。
- 生活保護受給世帯への自動車禁止の是非のページへのリンク