理論形成の経緯
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/17 07:30 UTC 版)
断続説はエルンスト・マイアの同所的種分化と、特に異所的種分化・周辺種分化によるネオダーウィニズムの拡張として始まった。この理論の基盤は1954年のマイアの研究を元にしているが、ほとんどの科学史家は1972年のエルドリッジとグールドの論文を、断続説の主要なソースであり、新しくて重要な古生物学的研究の基礎論文であると認めている。断続説はエルドリッジとグールドが「停滞」を非常に大きく強調した点でマイアのものと異なる。一方マイアは化石記録で見つかる不連続なパターンの説明に関心を持った。 エルドリッジとグールドの論文は1971年のアメリカ地質学会の年次総会で発表された。シンポジウムは現代的な小進化の研究が、古生物学と大進化の理解の様々な視点をどのように甦らせるかという点に注視した。グールドの友人でその会議のオーガナイザーであったトム・ショップはグールドの種形成の講演に日程を割り当てた。グールドによれば、アイディアの大部分はエルドリッジのもので、断続平衡という用語をグールドが考え論文を執筆した。エルドリッジはアメリカの三葉虫の研究から、グールドは氷期のバミューダ諸島の陸貝の研究から、それぞれ、短期間に種分化が起こり、その後長期間にわたって解剖学的変化がまったく見られないというパターンを発見していた。
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