現実世界の諸問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/02/22 10:10 UTC 版)
形式ばらない「現実世界」の数学的諸問題は「アダムは5つのリンゴを持っていて、ジョンに3つを与える。彼は残りいくつ持っているか?」というような、具体的な設定と関係する問いである。たとえその問題を解くために必要とされる数学を知っていたとしても、このような問いは普通「 5 − 3 {\displaystyle 5-3} 」のような通常の計算練習問題(英語版)よりも解くのは難しい。文章題として知られるそれらの問題は、現実社会の状況を数学という抽象的な言語と結びつけることを生徒に教えるために数学教育で用いられる。 一般的には、現実社会の問題を解くために数学を使うにあたって、最初の段階となるのはその問題の数理モデルを組み立てることである。これはその問題の詳細から抽象することを含んでいて、モデル作成者は元の問題を数学的問題に表現し直すにあたり、本質的側面を失わないように注意深くあらねばならない。数学の世界でその問題が解けた後、その解は元の問題の文脈の中へと訳し戻さなくてはならない。 現実の現象は、一見すると単純なものや複雑であるものまで様々である。一見単純なものでも、微視的に見れば、複雑な機構であることもある。それらは現象を観察する尺度と、機構の安定性に依存する。単純な現象を簡単なモデルで説明できることもあれば、簡単なモデルから現象の複雑さを説明できそうなこともある。カオス理論によるモデルがその一例である。
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