王権と官制
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/03 21:54 UTC 版)
国王は専制君主でその権力は絶大であったとされ、碑文には王は万物を支配する人物と刻まれる。一方で王は「菩薩」、菩薩の化身として崇められている白象の所有者であるとも見なされた。原則として国王は世襲であり、次代の王に即位するのは先代王の直系の卑属であった。親から子へ王位が渡ることがほとんどであったが、兄から弟へという場合もあり、チャンシッターは孫のアラウンシードゥーを後継者に任じた。 官僚機構の最上位は大臣であり、国政全般を取り仕切った。大臣は国王の信頼が最も厚い者が任ぜられた。大臣は原則として複数であったが、人数は2人から7、8人までの幅があった。これ以外の重要官職は、軍事面では司令官及び各武将や水軍の将、司法官は裁判官及び検察官、書記長及び書記官、地方行政組織各段階の長である郡長・町長・村長、租税面ではカンコウン米を管理する穀倉奉行などがあった。その他、祭祀職として占星術師と婆羅門、侍医がいた。王宮内で国王の身近にあって公私ともに世話をするミンチンとミンセーと呼ばれる男性の役人がいた。
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