燻し瓦(いぶし がわら)
銀色瓦、黒瓦とも呼ばれる、いぶし銀のような色とつやをした瓦。焼成の最後の段階で燻化し、瓦の表面に炭素の微粉をつきさすように付着させたもの。
以前はだるま窯を使い、200~250℃で「あぶり」として10時間、さらに550~700℃で「中だき」として6時間、850~1000℃で「本だき」として2時間、同じ温度で2時間の「練らしだき」を行う。この段階で煙出し穴を閉じて、松薪、松葉などを入れて焚き口など全てを閉めて燻しを始める。炭素と水分が化合して炭化水素となり、瓦の表面に付着する。
現在では重油のトンネル窯を改良した還元窯により、燻し瓦も大量生産されている。
燻し瓦は1989年には全国で4億9200万枚ほどが生産されており、出荷金額は574億円ほどである。全国に約730の燻し瓦メーカーがある。
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