燃料電池反応法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 23:57 UTC 版)
酸素-水素燃料電池では通常は発電を目的とし、酸素を水にまで還元させるが、適切な触媒を選択することにより酸素を過酸化水素に選択的に還元する方法が提案されている。燃料電池反応法では酸素と水素は電解質に隔てられているため爆発の危険性が無いことが利点して挙げられる。まず酸水溶液中での過酸化水素の合成 および塩基性での過酸化水素合成 が報告された。特に塩基性では高効率で過酸化水素が生成したと報告されているが、これらの反応系ではパラジウム系と同様に生成する過酸化水素水に電解質が含まれるという難点を持つ。しかし、最近ナフィオン膜を用いた電解質を含まない過酸化水素水の直接合成法が提案された。1気圧の条件であるにもかかわらず、コバルト触媒の回転数 (ターンオーバー数)は8時間で400,000に達し、生成する過酸化水素濃度は14%と非常に高い。本反応系の問題点として、効率が約40%(残りは水)と十分ではないことが挙げられる。
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