ねんりょうよう‐みずぬきざい〔ネンレウヨウみづぬきザイ〕【燃料用水抜き剤】
読み方:ねんりょうようみずぬきざい
⇒水抜き剤
燃料用水抜き剤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 07:57 UTC 版)
自動車等の燃料タンク内に入り込んだ水分を排出するための添加剤として、2-プロパノールを主成分としたものが利用されている。2-プロパノールは水と油分の両方に親和性があることから、混入した水分を燃料中に乳化させて燃焼室に送り、燃焼あるいは蒸発させて水分を排出する。この目的には親水性かつ親油性で水分を含んでいない物質であればよく、無水エタノールでも同様の効果がある。自動車のガソリンや軽油の燃料タンク、灯油の屋外設置型タンクで使用される。用途や商品によっては防錆剤やエンジン保護剤、イソブチルアルコール(軽油用)、黒煙防止剤(同)を混合している物もある。清浄剤やオクタン(軽油用はセタン)価向上剤なども含むものは、燃料添加剤に分類される。 燃料タンク内の水分には、タンクの中の空気に含まれる水分が気温の低下とともに結露してタンクの底に溜まるものがある。燃料タンクの蓋に小さな通気口が設けられていて、ガソリンを消費した分だけ外気も入り込んでくるため、水分の結露が発生しやすい。こうした水分がタンクに溜まることはタンク内壁の錆を招く可能性があるとして、水抜き剤が製品化された。 2-プロパノールをはじめとするアルコール類は、濃度が高い場合はゴムや樹脂(アクリル樹脂)を膨潤させて劣化させる性質を持つため、水抜き剤には燃料に対する添加濃度が指定されている。
※この「燃料用水抜き剤」の解説は、「2-プロパノール」の解説の一部です。
「燃料用水抜き剤」を含む「2-プロパノール」の記事については、「2-プロパノール」の概要を参照ください。
- 燃料用水抜き剤のページへのリンク