火災発生と混乱
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/01 04:09 UTC 版)
「モロ・キャッスル号火災事故」の記事における「火災発生と混乱」の解説
そして日付が9月8日となった午前2時50分頃、船内のバーで後片づけをしていた船員が煙に気付き、船客執筆室を調べたところ火の気がないはずのロッカーで火災を確認し、消火器で初期消火を図ったが失敗、他の船員も参加して消火栓による消火を試みるも、消火栓の動力であるボイラーが故障のため停止されており対処できなかった。そのうちに荒天による強風下の航行に加え、もともと船内の装飾は耐火処理がなされていなかったため火災は全船に広がり、火災による電気系統の破損や船客執筆室の天井裏に収納されていた綱取りに使うライフル銃の火薬が爆発したことが船客船員の混乱に油を注ぐ形となった。火災確認から31分後の午前3時21分に一等航海士は機関停止と総員退船を命じたが、大部分の船員が船客優先の原則を無視して救命ボートで脱出を図った一方で船客は混乱し、船室の窓から脱出した者の中には荒天の海に沈む者や機関停止前に飛び込んでスクリューに巻き込まれて絶命する者もいた。なお、モロ・キャッスル号は総員退船発令の2分後にSOSを発信した。
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