火山の隆起
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 14:42 UTC 版)
「ラッセン火山国立公園」の記事における「火山の隆起」の解説
それから火砕噴火が、公園北部地域の火山円錐丘にテフラを積もらせ始めた。 テハマ山(ブロークオフ火山という名でも知られる)が、更新世において公園の南東隅に成層火山として隆起した。テハマ山は大雑把に言って、安山岩質の溶岩層とテフラ(火山灰、角礫岩、軽石)層が交互に並んでできており、標高が高いほどテフラの量が多かった。テハマ山はおそらく高さ約3,400 m(11,000 フィート)であった。 およそ350,000年前、その火山円錐丘は一連の噴火においてその火道を空にし、マグマ溜まりも一部空にした後に自壊し、3 km(2マイル)の広さを持つカルデラを形成した。ラッセン山が今ある場所でこれらの噴火の一つが起き、流動性が高く、黒いガラス質のデイサイトで構成される457 m(1,500 フィート)の厚さの層を形成した(ラッセン山の麓で円柱状の岩として地表に露出しているのが見られる)。 現在のヴュルム氷期の氷河時代(氷期)に、氷河はテハマ山の残骸を含め公園内の古い火山を変え、浸食を促した。しかし、これらの多くの氷河の特徴、すなわち堆積物と傷跡は、テフラと雪崩によって覆われ、あるいは噴火によって失われた。 ざっと 27,000 年前 (古いデータでは18,000 年前), ラッセン山はテハマ山の崩壊した北東斜面を押し分けて素早く進み、デイサイトの溶岩ドームとして形成を始めた溶岩ドームが形成されるにつれ、上部を覆う岩が砕かれ、新しく生まれた火山の周囲に崖錐の毛布を作り出した。ラッセン山は隆起し、現在の高さに比較的短期間で、おそらくわずか2、3年で達した。ラッセン山も一部氷期の氷河によって浸食されたことがあり、少なくとも氷河の一つはラッセン山自体から11 km(7 マイル)も延びていた。 そのとき以来小さなデイサイトの溶岩ドームがラッセン山の周囲に形成された。これらのうち最大のものがケイオス岩山で、ラッセン山の真北にある。水蒸気爆発、デイサイトと安山岩の溶岩流、噴石丘の形成は現代まで続いている。
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