潰しが効く

実用日本語表現辞典

潰しがきく

読み方：つぶしがきく
別表記：つぶしが効く、つぶしが利く、潰しが効く、潰しが利く

他の職業でも十分に働いていけることを意味する表現。金属をつぶして他の用途に用いることに由来するとされる。

（2011年6月10日更新）

デジタル大辞泉

潰(つぶ)しが効(き)・く

読み方：つぶしがきく

《金属製品は、溶かして別の物にすることができるところから》それまでの仕事をやめても、他の仕事ができる能力がある。「専門職すぎて—・かない」

Wiktionary日本語版（日本語カテゴリ）

潰しが効く

出典:『Wiktionary』 (2021/08/16 07:17 UTC 版)

連語

潰（つぶ）しが効（き）く

1. 鋳潰して、再利用できる。
   • 斉広の持っている、金無垢の煙管に、眼を駭かした連中の中で、最もそれを話題にする事を好んだのは所謂、お坊主の階級である。彼等はよるとさわると、鼻をつき合せて、この「加賀の煙管」を材料に得意の饒舌を闘わせた。「さすがは、大名道具だて。」「同じ道具でも、ああ云う物は、つぶしが利きやす。」（芥川龍之介『煙管』）
2. 職を転じたとしても、その職業で上手くやる能力がある。
   • 馘首（くび）にするならしやがれ。ここを追い出されたっておれは水商売仲間ではつぶしがきく男や。（織田作之助 『青春の逆説』）
   • 「一つ世話して貰らひたいもんです。」阪西は何時もの人の好い笑ひ聲をして、茶を入れた。――組合の連中は阪西を足りない事にしてゐた。何處へもつて行つても、つぶしがきかないし、仕事がルーズだつた。然しその人のよさが憎めない魅力をもつてゐた。（小林多喜二 『一九二八年三月十五日』）