演算の特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/11 08:33 UTC 版)
複素数全体からなる集合 C において、 d ( z 1 , z 2 ) = | z 1 − z 2 | ( z 1 , z 2 ∈ C ) {\displaystyle d(z_{1},z_{2})=|z_{1}-z_{2}|\quad (z_{1},z_{2}\in \mathbb {C} )} で定義される関数 d は距離函数である。つまり (C, d) は距離空間(特に位相空間)になる。さらに (C, d) は完備である。 C は、上で述べた非負性・非退化性・乗法性(の一部)と三角不等式の成立により、複素数の絶対値をノルムとする実二次元ノルム線型空間である。さらに複素数の持つ代数的演算は、この標準的な距離空間の位相(ノルム位相(ドイツ語版))に関して連続である。特に、絶対値の乗法性により、C は乗法的バナッハ環(したがって完備ノルム体)を成す。 より代数的な言葉で述べるならば、複素数の絶対値は複素数全体の成す集合に付値体の構造を与えるという意味において「絶対値」(付値)である。複素数の全体は完備アルキメデス付値体になる。
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