温泉、温泉治療、健康産業
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 02:22 UTC 版)
「ヴィースバーデン」の記事における「温泉、温泉治療、健康産業」の解説
ヴィースバーデンは高濃度のミネラルを含んだ多くの温泉を有することで知られている。この温泉は多様な温泉治療に利用されている。適用症は、まずリウマチ性疾患や呼吸器系臓器のカタルである。 市内には水温 46℃から 66℃の源泉が 14ある。1日あたり 200万リットルという湧出量はドイツの温泉地では2番目の豊富な湯量である(1位はアーヘンの 350万リットル/日)。ローマ時代にはすでにこの街で温泉が営まれていた。現在も、たとえばコッホブルンネン (66 ℃) のように一般に近づくことが可能な源泉がある。この源泉は、ここだけで 1日に約 50万リットルを湧出する最も水量の多い源泉である。ローマ=アイルランド風のカイザー=フリードリヒ=テルメはアドラー泉(64 ℃、167リットル/日)から湯を引いている。アウカムタール浴場も同様である。この他にホテル法で規定された民営の温泉(バーデハウス・ローゼ、シュヴァルツァー・ボック、ゴルデネス・ロス、ベーレン、ナッサウアー・ホーフ)がある。コッホブルンネンの他に公共の飲水泉がある。たとえばベッケブルンネン(49℃、65リットル/分)やヴィースバーデンの15番目の源泉ファウルブルンネン(14 - 17℃、27リットル/分)である。後者の名称は硫黄特有の臭いに由来する(faul = 腐った)が、水温が低いために温泉と称することはできない。 ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ、フョードル・ドストエフスキー、リヒャルト・ワーグナー、ヨハネス・ブラームス、アレクセイ・フォン・ヤウレンスキーといった著名人が、温泉やカジノを利用するためにヴィースバーデンに逗留した。 第一次世界大戦後、ヴィースバーデンは世界的な温泉地としての名声を失い、それまでのアミューズメント重視から、療養としての温泉経営への転換がなされた。現在、ヴィースバーデンには数多くの温泉治療のクリニックがある。一般医学の病院から美容のための民間クリニックまで全部で 18施設を数える。最も有名なのは、ドイチェ・クニリーク・フュア・ディアグノスティクである。この病院は、1970年4月2日に新温泉街の近くに開設された。新温泉街は、市立のアウカムタール浴場の周辺に集まっており、源泉地区から長い導管を使って温泉の湯を引いている。ここには大きな温泉クリニックや数多くの専門クリニックがある。
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