温度と圧力の標準条件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/06 17:12 UTC 版)
基準とする温度には 25 ℃ か 0 ℃ が選ばれることが多い。呼び名のある温度と圧力の標準条件としては、SATPとSTPとNTPが挙げられる。 SATP 基準の温度を25セルシウス度(298.15ケルビン)、標準圧力を 100 kPa とするものがSATP(標準環境温度と圧力、英: standard ambient temperature and pressure)と定義される。 STP(1990年頃以降) 基準の温度を0セルシウス度(273.15ケルビン)、標準圧力を 100 kPa とするものがSTP(標準温度と圧力、英: standard temperature and pressure)と定義される。1990年頃より前のSTPはNTPと同じである。 NTP 基準の温度を0セルシウス度(273.15ケルビン)、標準圧力を 101.325 kPa とするものがNTP(標準温度と圧力、英: normal temperature and pressure)と定義される。NTPは1990年頃より前のSTPと同じである。 気体の標準状態としてどの条件が使われるかは、地域や分野により異なる。『アトキンス物理化学要論』によれば2016年現在、主に 25 ℃、1 bar のSATPが使われるが、0 ℃、1 atm のSTPは、今でも使われている。一方『ボール物理化学』によれば、0 ℃、1 bar のSTPが最もふつうの一組である。日本では、単に標準状態といえば 0 ℃、1 atm のNTPを指すことが多い。
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