海洋リザーバ効果
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 00:45 UTC 版)
「放射性炭素年代測定」の記事における「海洋リザーバ効果」の解説
大気圏及び水圏での炭素14濃度分布は、拡散、循環、均衡の影響を受けるため不均一である。中緯度地域の表層海水は大気より400年以上、深層海水は700年から1000年以上古い年代を示す。更に時代と地域により年代差は変動する。また、南半球の大気は北半球と比較し40年古い年代を示す。つまり、南半球の大気を起源とする有機物の場合、画一的に40年を差し引く必要があることになる。 国内でも弥生時代や古墳時代の開始時期について放射性炭素年代測定では実際より古く年代が推定されることが判明している。これは国内の年輪や出土物などの年代推定と比較して校正線を作成することで明らかとなった。特に土器については食物の貯蔵や調理に海産物である塩分が不可欠であることから、土器に付着した海産物のリザーバー効果により最大数百年古く推定されることに注意する必要がある。
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