治療とケア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 09:37 UTC 版)
脳神経内科での上記4大自律神経症状の治療とケアは、 ★1)起立性低血圧: 起立性低血圧患者は臥位高血圧を有していることが多いが、生活の質の改善の観点から、目標血圧を設定する。高血圧治療薬を使用している場合、その減量中止を循環器科医師に依頼する。弾性ストッキング、塩分負荷食を指導し、充分でない場合は、昇圧剤として1)交感神経刺激薬(alpha1受容体刺激薬など)、2)塩分保持性ステロイド(低K血症を伴うためK製剤を補給)を使用する。心不全の予防のためBNP他のチェックを行う。 ★2)尿閉と尿失禁: 尿閉に対して自己間欠導尿を指導する。尿失禁に対して必要時、選択的β3受容体刺激薬・中枢移行の少ない抗コリン薬を使用する。 ★3)胃排出能低下とイレウス: 運動、食物繊維の摂取、便の軟化膨化薬から開始し、充分でない時、腸管運動促進薬(mosapride, 大建中湯・六君子湯など)を使用する。 ★4)睡眠時無呼吸: 持続陽圧呼吸CPAP, BiPAPを使用する。多系統萎縮症の重症睡眠時無呼吸・喉頭喘鳴に対して、必要時気管切開を行う。 糖尿病などの代謝性疾患、ギラン・バレー症候群などの自己免疫性疾患等で原因治療が可能なものは、それを並行して行う。
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