治水と干ばつ対策
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/13 16:29 UTC 版)
三峡ダムのもっとも大きな目的は、長江の洪水の抑制である。堤高185mである三峡ダムの最高水位は海抜175mに設定されているが、毎年6月ごろに海抜145mあたりまで水位を下げ、洪水期に備える。三峡ダムの巨大な貯水量は、水量調節を容易にして洪水を抑制することが期待されている。この洪水抑制能力は非常に高いものであり、10年に1度のペースで起きていた長江流域の洪水を100年に1度にまで抑制することができるとされている。完成後、2010年には長江で大洪水が発生したものの、三峡ダムは洪水を一時貯留し、下流の洪水を緩和したと三峡集団は表明している。 また、豊水期に貯留した水を、渇水期に放出することによる干ばつ対策も大きな目的である。三峡ダムは2008年以降、毎年10月ごろにダムの最高水位である海抜175mまで試験貯水と称する水位運用を行っており、2010年度は10月26に海抜175mに達した。翌2011年には長江流域で大渇水が発生したが、このとき三峡ダムの水位を下げて追加放水が行われ、下流の干ばつ対策に貢献したと報道された。
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