氷火山活動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/28 19:05 UTC 版)
「オルクス (小惑星)」の記事における「氷火山活動」の解説
太陽系外縁天体の表面にある水の氷の結晶は、約1000万年で銀河からの放射と太陽放射によって完全にアモルファス化するとされている。よって、オルクスの表面に水の氷の結晶、そしておそらくアンモニアの氷が存在しているであろうことから、オルクスで表面を更新するメカニズムが過去に活発であった可能性があることが示されている。これまでのところ、他の太陽系外縁天体やミランダを除く巨大惑星の氷衛星からはアンモニアは検出されていない。オルクスの1.65 μm波長帯(バンド)は、カロンやクワオアー、ハウメア、巨大惑星を公転する氷衛星と同様に「広くて深い(深度12%)」ものとなっている。一部の計算では、表面を更新しうるメカニズムの1つとして考えられている氷火山活動(Cryovolcanism)が、直径が1,000 kmを超える太陽系外縁天体で実際に発生しうる可能性が示されている。オルクスは、過去にそのような活動を少なくとも1回経験した可能性があり、その結果、表面のアモルファス化していた水の氷が結晶質に変化したかもしれない。このような場合に好ましい火山活動のタイプは、水とアンモニアの溶融物からのメタンの溶解によって引き起こされる爆発的な水性火山活動(Aqueous volcanism)であったかもしれない。放射性崩壊による内部加熱のモデルでは、オルクスが内部に液体の水から成る内部海洋を維持できる可能性が示唆されている。
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