水防団員の任務及び身分保障
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/19 06:38 UTC 版)
「水防団」の記事における「水防団員の任務及び身分保障」の解説
水防団員は日ごろは本業を持つ地域住民により構成され、自らの居住する地域に水害や水に起因する事故およびその恐れがある時は、所属する団の水防団長をはじめ分団長などの指揮に基づき、水防救急任務にあたる。多くが消防団員を兼任している。消防団員が火災や地震、救急を任務とするのに対して水防団員は主に台風などの原因による河川の増水や決壊に対して土嚢を積んで予防に努める他、浸水した地域の被災者救出を主な任務としている。主に夏になると洪水に備えた水防工法の訓練を行う。近年では水防団員の人口も減少の一途を辿り、全国では消防団員との兼任団員が94万人、専任団員は1.7万人である。消防団の所管官庁が総務省消防庁なのに対して、水防団は国土交通省である。しかし、実際に水防団を指揮・監督するにあたっては、市町村の首長が水防管理者が務める。首都機能という国家の中枢機関が設置される東京都の場合、確かに都内の消防団は他の道府県と異なり水防任務をも担うが、消防管理者が首都機能の安全上、東京都知事であり都庁の外局である東京消防庁の指揮を受けることになっているのに対して、水防管理者は特別区長及び市町村長となっていることから、水防は都内の市町村・特別区が担うこととなっている。 水防団員の保障は、ほぼ消防団員と同様であり、公務中の災害は公務災害の対象となり、その他、昇任や表彰の機会もある。
※この「水防団員の任務及び身分保障」の解説は、「水防団」の解説の一部です。
「水防団員の任務及び身分保障」を含む「水防団」の記事については、「水防団」の概要を参照ください。
- 水防団員の任務及び身分保障のページへのリンク