毛皮輸出大国ルーシ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 16:24 UTC 版)
「ロシアのシベリア征服」の記事における「毛皮輸出大国ルーシ」の解説
中世よりルーシ(古代ロシア)は毛皮の供給地であった。モスクワ、ノヴゴロド、スズダリなどの都市からハンザ商人の仲介により、イギリスに毛皮を輸出した。また、カザン・ハン国やクリミア・ハン国とも毛皮貿易を行なっていた。ロシアのシベリア進出前には、ウラル山脈の西、ペチョラとユグラが毛皮産地として有名であった。1032年、ノヴゴロド公国の人たちがユグラという地に行ったという記述が年代記に登場する。ユグラはマンシ人(オスチャーク族)の住む地で、ウラル山脈の北側、ペチョラ川流域からオビ川下流にあり、「なかば夜の国」と呼ばれる神秘的、かつ豊富な毛皮を産する土地だと考えられ、ノヴゴロド商人たちの垂涎の的であった。12世紀には、ユグラのマンシ人たちはノヴゴロドに毛皮やアザラシの牙といった貢物を納めるようになった。13世紀にノヴゴロドはユグラを領地とするが、完全に支配したわけではない。1487年、イヴァン3世(大帝、在位1462年-1505年)治下のモスクワ大公国がノヴゴロドを編入した。ユグラへの野望はモスクワが引き継いだ。イヴァン3世はユグラに3度遠征隊を送ったが、征服はできなかった。
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