死体の利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/06 07:01 UTC 版)
ゾンダーコマンド (Sonderkommando) と呼ばれる特殊部隊は、ユダヤ人の死体から衣服や宝石、眼鏡、毛髪、金歯や歯の充填材など、再利用できそうなあらゆるものを剥ぎ取る任務を非常に熱心に遂行したというが、真偽は定かではない。ナチスが人間の皮膚を用いたランプシェードを造っていたと主張する者がいるが、これは物理的に可能ではあるが、実際に人間の皮膚から作ったランプシェードが発見されている訳ではない。アメリカ軍のクレイ将軍の陳述によると、人間の皮膚から作られたとされる電灯の笠は、ヤギの皮から作られたものであった。マルティン・ボルマンの息子(父と同名)は、あるインタビューにおいて、子供のころに人間の骨で作った椅子や人間の皮膚で装丁した本を見たことがあると証言している。刺青の施された皮膚は時折剥ぎ取られて保存された。しかしながら、これらも実際に現物が発見されている訳ではない。ブーヘンヴァルトでは、ヒバロー族に倣った技術を用いて干し首が作られ、ニュルンベルク裁判でも証拠品とされた。これも現在では現物は存在していない為、真偽は藪の中である。 また収容所では Judenseife すなわち死んだユダヤ人の脂肪で作られた石鹸を製造していたという者もいる。しかしこれは戦後になってから広められた噂にすぎないと現在では考えられている。人間の死体から作られる石鹸に関する英語版の記事Soap made from human corpses、および日本語訳(人間石鹸)も参照のこと。
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